中村 淳
天王山は、京一中山岳部の山城三十山になく、部活としては山行の対象とならなかったが、長年に亘り麓を走る通勤列車の窓から「天下分け目の合戦」の舞台を眺めていた。
この山に登ろうと決めたのは、宝塚歌劇を観た後、阪急宝塚駅のラックにあるパンフレットの中に西山天王山を手にとり、案内を見たときだった。
パンフレットには、駅→1,400m 小倉神社→1,400m 見晴台→1,200m 天王山山頂
→300m 酒解神社→200m 十七烈士の墓→100m 旗立松展望台→2000m ねじりまんぽ
→1,400m サントリー京都ビール工場がゴールだ。最後にビールが飲めるのだ。
6月15日(月)、軽装で阪急に乗り、西山天王山駅で下車、10:00に出発、住宅街を西へ進み、小倉神社10:20、この神社は、奈良時代に農耕の守り神として創建された乙訓地方で最古の神社。平安遷都後は、東北の吉田神社、南西の小倉神社と、京を守る鬼門除けの神社だ。
小倉神社 |
境内左の登山道に入る。山頂まで2,600mの登りだ。所々に案内板があり、「山-1」から順に「山-10」が天王山頂上だ。「山-5」に11:00 寒暖計があり、気温28度Cだ。
涼しい山道を辿る |
ここから頂上まで1.5kmの登り、軽い歩調でぐんぐん登る。人の気配が多くなると、道は広場へつながり、天王山頂上11:20だ。南寄りの小高いところに標柱「天王山頂上」がポツンと立っている。広場周辺は樹木で、展望はない。ここで昼食を取る。
頂上に立つ |
頂上を10mほど下がったところに、秀吉が掘った4m四方の井戸がある。ここを掘って水が出たのか。それとも谷から水を汲み上げたのだろうか。
秀吉の掘った井戸 |
12:00 頂上を出発して、大山崎へのダウンヒルが始まる。足の指先を痛めないように、靴紐を強く締める。頂上を起点に道が網の目のように四方に広がっている。どの道か少し迷ったが、道標を確認し、300m先の酒解神社に着く。この神社は、厚さ14cmの板を積み上げた板倉建物として最古の物だ。
次に本日の目玉「旗立松展望台」へ降る。ここは秀吉が見方軍の士気を高めるため、千成瓢箪の旗印を挙げ、勝利を収めた所。眺望が良く、その景色は「京都の自然二百選」に選ばれている。
旗立松展望台 |
一気に山を下り、西国街道12:48着。どうやら下山できたが、山登りにウオーキングシューズを履いてきたが、靴底が薄く、足の裏が痛い。これは失敗だ。いくら軽装とはいえ、このような靴を履いては登山できない。
この後は、西国街道をとぼとぼとゴールのサントリー京都ビール工場を目指す。時間が早いので、途中の喫茶店でコーヒーを飲み、時間調整する。
14:45 サントリー見学受付、15:00 工場見学、最後はビアホールで出来立てのプレミアムモルツをたっぷり3杯いただき、最高のエンディングとなりました。
プレミアムモルツは最高! |
追記:登山靴 mont-bell AULE 27 を買いました。もう大丈夫です。
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