夏にスイスに滞在するのは確かに快適である。何と言っても美しい。それに涼しい。欧米人がバカンスと称して海や高原に長期滞在する気持ちは解る。余裕から生まれる文化なのだ。こちらはそんな余裕もないが一寸真似てみたい。
懇意にしているヒマラヤ観光の大島さんより、スイス・ウエンゲンに週単位のシャレーが空いているとの報せに二つ返事。安い飛行機を頼むと、ハイシーズンながら8月1日行き、13日帰りが一番安く、カタール航空でALL込み、14万円。それにシャレー8泊(自炊)6万円、他にルッツェルンホテル、2泊、スイスパス15日分など手配頂いて25万円程,これはシメシメ。
ウエンゲンは数年前1週間程滞在してスキーを楽しんだところで、要領は解っている。ユングフラウに一番近い静かな村。グリンデルワルト、インターラーケンにも近く、鉄道で繋がっていてすこぶる便利。
スイスは、日本の九州より一寸大きいぐらいとか言われる国で、その一地方に2週間近くも居れば、加えてスイスパスがあれば、大抵のところに行ける。さて、あっちに行った、こっちに行ったの話しは、観光案内を見れば解る話なので、年寄りのやや長期滞在型旅行ついての参考になりそうな体験話を記してみます。
1)宿だけ決めて、行く先は現地で決めるのはすこぶる自由度が高い。それだけに人数が多いと意見が分かれる。少人数、出来れば夫婦、カップルが良い。それにシャレーは自炊だから、女性の参加は有り難い。
2)スイスパスは安い上に実に有効。鉄道(特別の○○特急は除く)、汽船、バスは乗り放題。登山電車、ロープウエイ等は50%~25%引き。となると気兼ねなく何処へでも行ける。特急列車や特に美しい湖上の船は素晴らしい。行きは船、帰りは鉄道とか、それにポストバスを使うとか。(今年はユングフラウ鉄道完成100周年記念で特別切符があり、有効に使った)
3)シャレー(炊事用具他暖炉の薪までセットされた完全設備のアパート)で無いのは、食料のみ。調味料も大概残っている。よって毎日帰りの駅前のCOOPで好きなものを買って、簡単に手を加える。どうしても、肉、野菜、パン等になる。アルハー米を持って行ったが、米、うどん、ダシの素、きゅうちゃん漬け,お茶漬けの素などは実に有効。衣類は夏で軽いのだから持参するに限る。
4)言葉と食事 基本的にはドイツ語のようだが、英語が通ずる。勿論べらべらの人もいるが、そもそも欧州人は正式に英語を習わないようで、(我々が韓国語を習わないように)必要から覚えるので、まあ我々より少しまし程度、お互いに相手の顔を見ながらゆっくり話すから、必要な事は大抵通ずる。それになんたって観光国。元々親切な人達でマナーも良い。
当方まあ中学2年程度ながら、ボディランゲージと度胸で余り不自由しない。ただレストランを予約したり、メニュウで注文する時が一番困る。
それで朝はCoopのパンに飲み物、昼はロープウエイの駅のレストラン等、夜のディナーは出来るだけ避けた。止むを得ない時は、黒板にメニュウらしきものに、値段の書いてあるお勧めメニュウを指差す。それでも注文困難時は、周りの食べている食事の良さそうなのを指差すとか。但し大抵量が多いので、一人前を二人で分け、飲み物だけ人数分だけ注文する。それに駅のファーストフードとか、ラップで捲いたサンドイッチとか。本音を言えば、これまでヨーロッパアルプスでそれ程美味しいと思った料理はない。
夜は専らCoopで買った肉と野菜とビールかワイン。日本から持って行った簡易食料は、日本で食べるより美味しかった。
その他)お金は、現金は一人当たり2万円程度、後は全てカード払い。僅かな金額でもカードOK。安全でレートもよい。
衣類も重ね着が出来るもので、同じレベルのものは持たず、下着も2セットぐらいか。あまり汗もかかず,洗濯は簡単に出来る。ただ外に干せないので乾きが悪い、出来るだけ化繊の衣類が良い。
写真は美しい景色が多いので、メディア、予備のバッテリー、それに充電器も。又国際用の携帯電話は安心できる。
気候は全く快適。概ね22度前後か。夜は寒いぐらい。湖岸に水着で日光浴をしている人を見て、今が夏だと思い出した。
交通機関で、特に登山列車も色々あり面白い。蒸気機関車もあり、どれも信じられない程の坂道を登る。料金は一寸高いがお勧め。
それにやはりユングフラウヨッホも行くべき。行く度に新しい設備や、出口が出来ていたり、氷の殿堂も広く多彩になっている。天気の良い日を選んで、朝早くか、夕刻、半日ぐらい掛けてゆっくり楽しむべき。
案内書はやはり「地球を歩く」を使った。特に小さな字で投稿してある所を訪ねたら、お勧めどうりで、なかなか優れもの。
それと韓国人、中国人の団体観光旅行者が多く,喧しくてマナーも悪い。以前は日本人もそんな事だったろうとは思う。何とか彼等と一緒にされない様にすべき。「ジャパニーズ?」と聞く人が居る。やはり明らかに区別されているようだ。
以上だが、要は歳をとるとこのような旅が有り難いと思う。本当に楽しく、印象深い旅でした。最大のエキスは、誰と行くか。やはりカップルが良い。出来れば最愛の人と。