2012年6月7日木曜日

北アの展望台「十石山」に登る

 54回東西合同が62日~3日に名古屋主催で行われた。62日の集合場所は白骨温泉「ゑびすや」。17:00の集合時間までに東京10名、名古屋9名、大阪13名の計32名が参集した。
 早速、白濁した名湯につかり、明日の標高差の大きい健脚コースを想い、山の鋭気を体内に取り込んだ。19:00からの懇親会では、酒を酌み交わし談笑のひと時を過ごした。飲酒もほどほどに起床までの睡眠時間を計算して中座し、早めに床に入った。

健脚コースは、早朝4:45に白骨温泉を出発し、登山口から十石山までの標高差1050mを、登り4時間、下り3時間でピストンする。その後温泉で汗を流し、17:53に松本駅で解散する。このコースに女性1名を含む8名が参加した。

63日、4:45に白骨温泉を出発して林道沿いに1時間歩いたが、登山口への分岐点を見過ごし、5:50に引き返し、6:10に標高1475mの登山口に着いた。6:20登山開始、計画より35分の遅れとなった。
道は、落葉松と笹の茂った急斜面をジグザグで登る。落葉松の新緑が美しい。7:00に標高1700m地点を通過、ここから約1kmは針葉樹林の緩傾斜面だ。点在する残雪を踏みながら、再び急斜面に取りつく。
残雪が一面に広がり、標高2000mで軽アイゼンを装着する。パーティーの中で1名がウオーキング靴を履いていたため、8:25に標高2100m地点でリーダーが彼のこれ以上の登攀を不可とし、他2名が付き添い下山した。これはリーダーから事前に配布された計画書を読まずに参加した装備不足に因る。

残る5名はリーダーの歩調に合わせ、黙々と頂上を目指した。徐々に針葉樹の数が疎らになり、視界が広がってくる。9:35に標高2390mの樹林帯を越えたところで小休止、行動食を取りエネルギーを補給する。
ここから先は急傾斜の雪原が広がっている。頂上を左手に見ながら、右方向に直登すると眼前に避難小屋が現れた。10:06に小屋に着く。小屋右手の石垣を攀じ登ると広場にでる。ここが十石山の展望台だ。だが残念なことに眺望がない。山頂へは小屋から左へ、切れ落ちた路肩に注意しながら進む。10:20、ハイマツに覆われた十石山2524.8mの三角点を踏む。登頂に4時間を要した。


十石山頂上 右手に避難小屋が見える

小屋に戻り、休息をとる。雨が降り始める。エネルギーを補給して11:20に下山開始。雪原の下りは楽だ。グリセードのようにどんどん体が前へ行く。残雪が消えた後もアイゼンを履いたまま降る。ノンストップで一気に下山。登山口に12:50着、実に1時間30分で降りてしまった。


このパーティーの平均年齢は65.6歳だ。リーダーは63歳、JAC関西支部で活動している。女性の井澗奈津子さんは現役の100kmランナーだ。最年少は56歳、最高齢は小生79歳。昨年の西吾妻に続いて今回もリーダーのピッチに合わせて快調に登降し、ラストを務めることができた。感謝あるのみだ。
 帰路、林道のアスファルトが足に響いた。バス停近くの「煤香庵」の露天風呂は素晴らしかった。新緑が溢れる中で汗を流し、地ビールを飲み、ざるそばを食べて、帰路に就いた。
中村 淳